住宅で使われる建築金物はどのような役割なのかわかりやすく解説
住宅の建築金物の必要性
住宅を建てるときには、さまざまな建築材を組み合わせて建設します。建築材は単に繋ぎ合わせるだけではなく、接合部に金物を使い補強されます。金物を使って住宅を建てることは、法律によっても定められています。
必要な箇所に合わせて接合金物を使うと、建物の強度が上がります。特に、柱や梁など、住宅を支える基礎になる緊結では、外観からは見えないものの、重要な役割を果たしています。
いつ起きるかわからない地震などの災害から住宅を守るために必要で、なくてはならない建築金物。
今回は、住宅に使われる建築金物がどのようなものであるかをわかりやすく紹介します。
住宅の建築に使われる金物とは
木造住宅の場合では、柱や梁、筋交いなどの部材を繋ぐ接合部分に金物が使われます。接合部の強度を高めることで、建物そのものの強度を高くするのです。
このときの金物は、補強金物や構造金物と呼ばれ、部材に応じてさまざまな種類があります。また接合金物は、筋交いの端部や、柱の頭や脚などでも使えるように形状が用意されています。
さらに住宅に使う金物は、選ぶ際に性能や品質も重視しなければなりません。部材に適した金物を選び、定められた基準を満たしている金物を使うようにしましょう。
種類
ではここで、住宅に使われる金物の種類を紹介します。
・筋交い金物は、柱と筋交いを接合するときに使われます。
・かど金物は、土台や梁などを接合するときに使われ、コーナー部分でも用いることができるように、T字やL字の形状があります。
・短冊金物は、平金物とも呼ばれ、梁の接合に使われます。また柱を挟んだ連結にも使われる金物です。
・引き寄せ金物は、災害などで建物に水平方向の圧力がかかったときに、柱が土台から抜けないようにする金物です。梁がホゾから抜けることも防ぎ、柱の上下に設置されます。
・羽子板金物は、建物に外部から圧力が加わったとき、梁がホゾから抜け落ちないようにする金物で、梁の両端に設置されます。
・かすがいは、柱などの緊結に使う金物です。コの字型の金物で、設置場所に合わせて使えます。
補強金物
補強金物は、実は住宅の基礎に使われているだけではありません。
木材と木材を接合する強度を上げるため、DIYにも用いられます。
棚や椅子などの接合部に補強金物を使うことで、固定を強められます。
また補強金物を使えるのは、木材だけではありません。金属にも使えるため、家具を固定するときにも、使えます。
さらに、補強金物にはさまざまな種類があります。
どのようなものを補強するのか、どの部分に使うのかによって、素材や形を選び適切な補強金物を使うことで、家具などの強度を高められます。
適切なものを選ぶ
住宅には、さまざまな工法があり、住宅に使う金物も工法に合わせる必要があります。
木造住宅の在来工法とツーバイフォー工法では、建築に使う部材が異なり、接合部分の形状も異なります。そのため、必要になる金物も異なるのです。
また、どのような土地に建てられるかによっても、必要な金物は異なります。土地の形状によって使う部材が異なったり、受けやすい気象の影響によって、必要な強度が違ったりするためです。
どのような土地に、どのような工法で建てられる住宅なのかを把握し、適切な金物を選ぶようにしましょう。また金物を選ぶときには、予算を考えるのを忘れないようにすることも大切です。
リフォームで取り入れる方法も
以前の基準で建てられた建物では、現在の基準を満たしておらず、住宅の耐久性や強度が不十分な場合があります。このようなときは、新しい基準を満たした住宅を建て直すことが最も望ましい方法かもしれません。
しかし、愛着のある住まいを壊すことになり、また費用も大きくかかるため、簡単に建て直しができない場合が多いです。
このようなときにはリフォームによって、住宅の強度を高める方法があります。リフォームをすることで、新しい基準に沿った補強金物を取り入れ、住宅の強度を高められるのです。
決められた基準
現在、新しく住宅を建てるときは、耐震などの基準を満たす必要があります。
この基準は、平成7年に発生した阪神淡路大震災を教訓に定められたものです。当時の建築基準で建てられていた住宅には多くの被害が出て、多くの命が失われました。
この教訓を活かし、地震など外部から圧力が加わった際にも耐えられる建物を建てるために定められた基準が、現在の基準として適用されています。
地震などの災害が起きても建物の強度が高ければ、命が失われたり、建物が倒壊したりすることを防げるのです。そのため、阪神淡路大震災以降、住宅の強度を高めるために基準を満たした建築金物が使われるようになりました。
安全性
住宅に使われる金物は、公益財団法人日本住宅木材技術センターの承認を受ける必要があります。同センターに承認されたZマークやCマークが表示された金物が、基準を満たしている金物として住宅に使えるのです。
またツーバイフォー工法で建築するときには、ZマークやCマークと同等と認められたDマークが表示された金物や、性能認定品Sマークが認定された金物を使うようにしましょう。
住宅に合わせて金物を作った場合には、品質や性能などについて、認定を受けることもできます。認定を受ければ金物を使う場所に合わせて、品質や性能が守られた金物を使えます。
まとめ
今回は、住宅に使われる建築金物について紹介しました。
住宅に使われる建築金物には、さまざまな種類があり、部材や使う箇所によって、適したものを選ぶ必要があります。また形状もさまざまであるため、用途に合わせて選ぶようにしましょう。
現在、住宅を建てるときには阪神淡路大震災を教訓にした基準が設けられています。この基準を満たすために、住宅の強度を高める目的で金物が広く使われるようになりました。
またこの基準が設けられる以前に建てられた住宅においては、リフォームで住宅の強度を高められます。
建築金物は、建物が完成してしまうと、外観からは見る機会がほとんどありません。
しかし柱や梁など住宅の基礎を支える重要な役割を果たしています。暮らしを守るために必要な金物を適切な場所に取り入れるようにしましょう。
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