
建築金物は
家の柱や梁など目に見えない基礎部分を補強したり、家の中の手すりや階段などのパーツを支えたりするために、建築金物が取り付けられていることを知っていますか?
建築金物は、柱やほかの設備のように大きな部材ではないため、目立ちません。しかし、家を支え、暮らしやすくするために、重要な役割を担っており、欠かせない部品の1つです。
建築金物は、金属などさまざまな素材で作られています。また、必要な建築金物がないときには取り付ける場所や使う人に合わせて、建築金物が作られることもあります。
今回は、建築金物が家を支える重要な役割を果たしていることなど、建築金物を取り付けるときに知っておきたいことをわかりやすく紹介します。
家は、さまざまなパーツが適切に取り付けられることで安心して暮らせるものです。見えない部分に取り付けられている建築金物がどのようなものであるのか、知っておくと良いでしょう。
どのようなもの?
建築金物は、家を建てるために使われている金属の部材のなかで、建物の構造に関わる部分や屋根を除いた箇所に使われているものを指します。配管設備などは建築金物に含まれません。
建築に使われている建築金物で代表的なものは、蝶番や釘、筋交いなどです。また手すりやドアノブ、取手なども建築金物の1つです。
日常的に使用しているものから、建物が建築されて以降は露出しないものまで、建築金物にはさまざまな種類があります。暮らす人や使う用途に合わせて施工されることがほとんどです。
建築金物だと意識していないものも、実は建築金物として取り付けられていることも多く、人々の暮らしの身近にある部材が建築金物でもあります。
取り付ける場所
建築金物は、建築に使われる金物の総称でもあります。
建築金物を分類すると、柱や梁などの建物の構造を補強するために使われる建築金物を継手金物といい、窓や扉など開閉をスムーズにするために取り付けられる建築金物を建具金物といいます。ほかにも、壁の下地部分に使われる建築金物をラス類といいます。
建物の構造に使われる建築金物は、家が建築されたあと見ることはあまりありません。反対に、階段の手すりや滑り止めなどは日常的に使う建築金物です。また雨樋の受け金属などは、単に金物としての役割だけではなく、飾りの役割も果たす建築金物でもあります。
注意したいこと
建築金物は、どのようなものでも取り付ければ役割を果たすというわけではありません。
建築金物を取り付けるときには、取り付ける場所がどのように使われるかをあらかじめ確認し、必要な建築金物を用意する必要があります。
建物の構造部分と、手すりやドアノブなどでは、取り付ける建築金物は大きく異なるのです。
建物の構造部分に取り付けた建築金物は、基本的に交換や修理をすることはあまりありません。そのため、必要な箇所に適切な建築金物を取り付けなければなりません。これに対して、手すりやドアノブなど、日常的に使う箇所に取り付けられている建築金物は、劣化したり破損したりする可能性が高く、修理や交換が必要になることもあります。依頼者には、どのような状態になったら建築金物の修理や交換が必要であるかを説明し、建築金物としての役割を果たせるように取り付けるようにしましょう。
使う人や場所
同じ建築金物でも、使う人や取り付ける場所が同じであることはありません。
そのため、建築金物を取り付けるときには、同じ種類のものであっても、使う人や取り付ける場所に合わせた種類のものを選ばなければなりません。
使う人や取り付ける場所によっては、同じ建築金物であっても、種類を変えるなど、補強や暮らしやすさに応じた建築金物を取り付けるようにしましょう。
建築金物は、使う人や取り付ける場所に応じて、取り付けることが大切です。
目指すもの
建築金物は、建設に必要な部材のなかでも目立つパーツではありません。そのため、どのような建築金物が使われているのかよく知らないまま暮らしている人も多いのではないでしょうか。
建築金物は、暮らしを支えることを目的に取り付けられます。建物の構造部分を補強することで、地震や災害などが起きたときに、建物が受ける被害を少なくする効果があります。また手すりやドアノブなどに取り付けられる建築金物は、より便利で快適な暮らしのために取り付けられることがほとんどです。加えて、雨樋などで使われる飾りは、人々の暮らしを楽しませる役割を果たしています。
見えない箇所だからこそ
建築金物は、家の見えない箇所にも多く取り付けられます。
家の構造部分に取り付けられる建築金物には、専門の知識と技術が欠かせません。特に柱や梁など、家を支える箇所に取り付けられる建築金物は、家を支える重要な役割を果たします。
見えない箇所に取り付ける建築金物だからこそ、専門の知識と技術を持つ業者に依頼しましょう。
必要なものがないときは
建築金物は、使う人や取り付ける場所に応じて、さまざまな種類から選ぶ必要があります。
人々の暮らしがどれも同じとは限らず、ときには既製品のなかには必要な建築金物がないときもあります。しかし、既製品のなかに必要な建築金物がないからといって、取り付けないまま建築を進めることはできません。
必要な建築金物が既製品のなかにないときは、使う人や取り付ける場所に応じて作られるときもあります。安全に暮らせるための建築金物がどのようなものであるかを検討し、必要に応じて作ります。
特に手すりなどでは、使う人に合わせた建築金物を取り付けなければ、建築金物としての役割を果たせないことが多いです。そのため、使う人に合わせて取り付けられる建築金物を把握しておくことが大切です。
まとめ
建築金物と聞いて、どのような部材であるかすぐにイメージできる人はあまりいないのではないでしょうか。
建築金物は柱や梁などの家の構造部分の補強のために取り付けられていたり、手すりやドアノブなど日常的に使うパーツに取り付けられていることが多い部材です。
暮らしを支える重要な役割を果たしている部材の1つであり、使う人や取り付けられる場所に合わせた建築金物を選ぶことが重要です。
重要な役割を果たすパーツであるため、必要に応じた建築金物の取り付けは、専門の知識と技術を持つ業者に依頼しましょう。